タートルネックやマフラーが引き起こす
肩こり・頭痛の「身体の刺激に対する反応」
身体は外部からの刺激に敏感に反応する仕組みがあります。
これは、タートルネックやマフラーが原因で肩こりや頭痛が悪化するのは、次のような「身体の反応」が関係しているからなんです。
皮膚感覚による反射反応
首回りに触れるタイトな服やマフラーが皮膚を刺激すると、体が無意識に防御反応を起こすことがあります。
この反応は「皮膚-筋膜反射」と呼ばれ、首や肩の筋肉が緊張しやすくなり、結果的にコリを引き起こします。
敏感肌の人や締め付けに弱い人ほどこの反応が強く出ることがあります。
首の圧迫が血流やリンパの循環を阻害
首には血管やリンパ管が集まっており、
締め付けが強い服装はこれらの流れを阻害することがあります。
特に、頸動脈(けいどうみゃく)や頸静脈(けいじょうみゃく)といった大きな血管が圧迫されると、筋肉や脳への酸素供給が減少し、頭痛や肩こりを引き起こしやすくなります。
さらにリンパ液の流れが滞ると老廃物がたまり、むくみやだるさを感じる場合もあります。
頸部のメカノレセプターの過剰刺激
首には「メカノレセプター」という圧力や触覚を感知する(センサー)受容器があります。
タートルネックやマフラーによる持続的な圧迫がこの受容器を刺激しすぎると、神経系が過剰に働き、筋肉の緊張や痛みを引き起こす可能性があります。
(簡単にいえば自律神経の異常をきたすことによって症状を起こしているのです)
これは、衣服が直接的な原因であることに気づきにくいため、慢性的な肩こりとして現れる場合があります。
迷走神経への影響
首を圧迫することで、体内の大切な自律神経のひとつである「迷走神経」が刺激されることがあります。
迷走神経は心拍数や血圧、消化機能を調整しますが、首元の圧迫が続くと、神経が過剰に刺激され、頭痛や不調を引き起こすことがあります。
特に、ストレスや緊張が多い人は迷走神経が敏感になりやすいです。
感覚過敏症候群の可能性
首回りが圧迫される感覚が強く不快に感じる場合、「感覚過敏症候群」が関与している可能性もあります。
この症候群では、通常の人が気にならない刺激に対して体が過剰に反応し、コリや痛みを引き起こします。
この現象は、神経系の過剰反応が原因で、意識的に「気にしないようにする」だけでは改善しにくい場合があります。
これらの反応を軽減するためのポイント
ゆるやかな圧迫を選ぶ
首元のデザインが柔らかく、締め付けの少ない服やストールを選び、神経への刺激を最小限に抑えましょう。
着圧を調整
タートルネックの首元を軽く折り返したり、マフラーをゆったり巻くことで、圧迫を軽減できます。
刺激を和らげるアイテムを使用
首に直接触れる部分に、柔らかいインナーやスカーフを挟むと、皮膚や神経の負担を減らせます。
首元のケアを習慣に
着用前後に、首を軽くさするマッサージや温めるケアを行い、血流を良くしましょう。
首元のファッションが思わぬ身体の反応を引き起こすこともありますが、正しい対策を取れば快適に過ごせます。
おしゃれと健康を両立させて、冬を楽しみましょう!