療育整体は、「からだ」と「脳(神経系)」をつなぐ発達サポート。

発達障害(ASD・ADHD・LDなど)をもつお子さんは、神経伝達・姿勢制御・感覚統合のアンバランスを抱えていることが多く、
整体によるアプローチは、“神経の通り道を整え、脳の処理力を上げる”ことを目的とします。

施術の全体像

▫️対象
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、感覚過敏・不器用・姿勢不良など

▫️目的
自律神経・姿勢・感覚統合のバランスを整える

▫️主な手技
頭蓋骨調整/背骨・骨盤矯正/神経リリース(迷走神経・脊髄神経)/感覚刺激バランス調整

▫️所要時間 30〜45分(子どもの集中力に合わせて)

▫️頻度 週1〜2回→月2回→月1回へと安定化フェーズへ

主なアプローチ構成

頭蓋骨調整(クラニオセラピー)

発達障害のお子さんの多くは、頭蓋の可動性が低く、脳脊髄液の流れが滞っているケースが多く見られます。
やさしいタッチで頭蓋骨の緊張を解くことで、神経系の過敏・睡眠の浅さ・情緒不安定が和らぎます。

手技例
• 後頭骨と仙骨のリズム(一次呼吸)を感じながら調整
• 側頭骨(言語・聴覚系)と蝶形骨(視覚・集中力)への微圧タッチ
• 前頭骨のストレス緊張リリース

期待される効果
• 情緒の安定
• 集中力・言語反応の向上
• 睡眠リズムの改善

背骨・骨盤のアライメント調整

神経の通り道である脊柱が歪むと、運動・感覚・自律神経の伝達が乱れます。
発達障害の子どもは姿勢保持筋が弱く、骨盤が後傾しやすい傾向があります。

方法
• 仰向け・うつ伏せを避け、横向きや座位で優しく骨盤リセット
• 腰仙移行部(L5〜仙骨)・胸椎のモーションリリース
• 肩甲骨と骨盤を対にした体幹バランス調整

効果
• 猫背・反り腰・不器用さの軽減
• 呼吸の深さが増し、リラックスしやすくなる

自律神経調整(迷走神経・副交感神経活性)

発達障害児は交感神経が優位な状態が多く、いつも「緊張」「警戒」「不安」モードにあります。
自律神経調整では、副交感神経のスイッチを入れるアプローチを行います。

方法
• 胸鎖乳突筋・頸椎上部(迷走神経経路)への軽いタッチ
• 横隔膜リリース(呼吸性を高める)
• 頭部と腹部をつなぐ「心身リズム呼吸」誘導

効果
• 呼吸・睡眠・排便のリズム改善
• 感情の爆発・過敏反応の減少
• 落ち着きと安心感の向上

感覚統合サポート整体

発達障害児に多い「感覚過敏・鈍麻」は、神経系の“感度のばらつき”です。
整体では、触覚・前庭覚・固有感覚の三本柱を整えるようにタッチングを行います。


• 手足・背中へのリズムタッピング(触覚統合)
• 骨盤揺動・体幹のゆらぎ刺激(前庭感覚)
• 関節モビリゼーションで姿勢筋を活性化(固有覚)

家庭でのフォロー
• ハンモック揺らし・ストレッチボール座り・足裏刺激など
• 呼吸合わせのスキンシップ整体(親子でできるタッチ)

🌿施術の流れ(例
1. カウンセリング(睡眠・食事・生活・感覚特性など)
2. 姿勢・呼吸・歩行観察
3. 施術(頭蓋→脊柱→骨盤→感覚刺激)
4. 親への説明と家庭ケアアドバイス